【巳年巳月巳日巳刻】特別な日に寄せて 〜祈りと約束〜

 5月25日、暦の上で「巳年・巳月・巳日・巳刻」が重なる12年に一度の大変縁起の良い日に、桑野神社には大勢の方々がご参拝くださいました。皆さまのお越しに、心より感謝申し上げます。

この日は、以前お参りいただいた方々が「ご利益がありました」とお礼参りに来られるお姿も多く見受けられ、神様のご加護のありがたさを改めて感じる一日となりました。感謝の想いを胸に再び足を運んでくださる皆さまに、私たちもまた励まされる思いです。

 また、この日、心打たれるご家族との出会いがいくつもありました。

ある若いご夫婦は、車で待っておられた奥さまを、ぜひ一緒に私の話を聞きたいと、旦那さまが手を引いて、長い参道をゆっくりと歩いて拝殿までお越しくださいました。奥さまは14歳の頃からリウマチを患い、長年闘病を続けておられるとのこと。旦那さまの優しさと、二人の絆の深さに胸が熱くなりました。 

最年少プロ・スノーボーダー
中埜杏美(ナカノアズミ)さん

さらに、長野県白馬村からは、小学生の娘さん(中埜杏美さん)とお母さまがご参拝くださいました。娘さんは、スノーボード競技で数々の全日本大会で、連戦連勝を重ねる実力派で、将来のオリンピック出場を目指して日々努力を続けておられます。境内では、お母さまと並んで丁寧に手を合わせておられました。その姿にすでに胸を打たれていたのですが、その後、娘さんがそっと教えてくれたのです。

「大好きなおばあちゃんが、今、癌と闘っています。おばあちゃんと“オリンピックに出る”って約束したんです」

その言葉を聞いた瞬間、胸に込み上げるものがありました。想いを力に変えて夢を追い続ける姿――後ほど見せていただいた動画では、まさに空を駆けるようなジャンプに、ただただ驚嘆、思わず息を呑みました。人の想いは、神さまへと届き、そっと背中を押してくださるものだと、改めて実感した一日でした。

 桑野神社は、ご加護を求めるだけでなく、人の想いや誓いを神様に届ける場でもあります。この日お会いしたお二人のように、誰かのために祈り、誰かのために生きる姿は、神様にもきっと届いているはずです。

巳の日のご縁に心から感謝し、皆さまそれぞれの願いが叶いますよう、これからも祈りを込めてお迎えしてまいります。

ご参拝、誠にありがとうございました。

スノーボーダー 中埜杏美さん GO-BEYONDER553

Instagram: https://www.instagram.com/azumirin898/

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